特別お題「青春の一冊」 with P+D MAGAZINE
特別お題ということで、人生で一番回数を読んだ本をあげたいと思う。
読んだことを忘れてアマゾンで何度も注文したことがあるのは綿矢りさになるが、もう一度どうしても読みたいとなる本は、もうすでに幅広い世代から支持を受けている以下の本である。
父親も若い頃読んでの感銘がきっかけで、他の小説家の書籍も読んだが、一番はやはり司馬遼太郎さんだった。それほどだから是非読めと。
当時はバスで通っており、テスト勉強以外、1人で帰ったりする時は退屈していて何か読む本はないかと考えていた。
そこで父親に紹介してもらったし読んでみようと、読みはじめた。
ただ、1巻である。読んだことがある方、主人公の人となりを知っている人はご存知かと思うが、幼少の頃の坂本龍馬はまるでダメ人間で周りから馬鹿にされているというくだりからスタートするのである。
どうしよう…これ面白いのかな?と当時としては初めて長編小説を読む人間にとってはそんなのが(ある意味で)布石になるとは思いもしてなかった為なかなか読み進められず苦戦した記憶が強く残っている。
だが、それは1巻だけであった。日本史で薩長同盟を結んだ人物とだけしか知らなかった人物が主人公の小説である。その偉業を成し遂げることを知っていたからこそどんどん成長していく竜馬は一見間違えているような道に進むが、それが独自のただ1人しか進むことが出来ない道であることを周りにも知らしめて行く結果となる。
剣の達人であるが、商家に生まれた由来から経済に長け、海を舞台に薩長(、そして土佐)を助ける舞台を築いていく。そこに行き渡るまでには竜馬が持っている愛される人柄が描き出されている。
最後までが小説には書かれているのだが、1巻から8巻までの筋道での竜馬の人となりの説得力がありすぎて、(歴史的にはどうなのかはわからないが)あれほど歴史の中心人物になった竜馬が政治から離れて貿易業をしたいと思うと西郷に打ち明けるシーンは何度読んでも、うわーどうしよ…かっこ良いなと思う。
今まで何度も読み返している小説。これからも節目節目に何度も読み返していると思うし、ここに描かれている竜馬はあこがれの存在である。
以下読書メーターに書いた感想
1巻の感想
もう3回目?4回目?
話を知っているのに何度読んでも憧れる。司馬さんが作り上げた竜馬。これでもう一度実写化して欲しい。大河ドラマかなにかで。
4巻終わりの感想
半分終わり。早い後半分しかないのか…舞台は江戸、京都から長崎、山口(長州)へ。幕末の維新への力がどんどん高まっていく。いよいよ長州が。
5巻の感想
有名な事件、池田屋の変、禁門の変、そして長州征伐。りょうまは未だ大舞台には出て来ていない。
今回コメント
竜馬は自分でも明言するほど奥手なのです。
6巻の感想
薩長同盟成る!
と思ってたら薩長同盟が成立してしまう。
7巻の感想
7巻まで来てしまった。船中八策が出てきたらことはなるって思ってしまうな。後一巻…
8巻の感想
8巻は毎回名残惜しい。初めて読んだとき、大政奉還後に重役に付かない、世界の海援隊をするというのに感動したのを思い出す。たらればは…とよくいうけど、生きていたらどうなっていたのか是非とも知りたい。竜馬がゆくは今後も再読する、あまり繰り返し読まない自分にとってよほど影響を及ぼした小説です。
- 作者: 司馬遼太郎
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 1998/10/09
- メディア: 文庫
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